「血液検査成績の日米での測定上の違い」
今春の最新の話題2点を紹介します。
① まずはコレステロールです。数年前から悪玉コレステロール(LDL)の測定が可能となり、日本では直接にLDLを測定して表記することが一般的となってきています。しかしアメリカからは日本の測定方法ではまだ安定せず必ずしも正確ではないとの指摘があり、専門医学会では当分は従来の方法(LDL=総コレステロール-HDL-中性脂肪/5)(早朝絶食で採血のこと)(但し、中性脂肪が400以上ならこの数式は使用不可)の計算式で算出する方法に戻すように推奨しています。
② 糖尿病検査の重要な指標であり、特定健診(メタボ健診)項目にも含まれているHbA1c(グリコヘモグロビン)(採血時にさかのぼって過去の1~2カ月間の食前・食後の血糖の平均点を示す検査)という血液検査では日本の測定値はアメリカに比べて0.4%低いと分かりました。国際統一を図るために来年(時期未定)から全国一斉にアメリカ基準に合わせて0.4を上乗せすることに決まりました。但し、正常値もすべて平行して上乗せしますので、特に来年からコントロール基準が厳しくなったというわけではなく、表記方法が国際統一されるにすぎません。ご自分の成績の悪化ではありませんので誤解のありませんように。今年中に全国にマスコミなどで周知徹底されたことを確認して、来年から変更の予定です。
0 件のコメント:
コメントを投稿