糖尿病関連では、多数の検査があります。すべての検査をすることは時間も費用もかかります。
このために、簡単・明瞭で「糖尿病状況」の概観を知るためには;
血圧・検尿・血糖値・ヘモグロビンA1cに加えて、アキレス腱検査が重要であると考えています。
今回は「アキレス腱の重要性」を検証するために、三杉内科の糖尿病診療実態を調査しています。
さて:
アキレス腱反射の検査で何がわかるか?
普通は、多少の「反応」があるのが正常ですが。
亢進する場合は、脳・脊髄などの中枢に問題があるのでは?と考えることになっているし。
他方、腱反射低下の場合は、末梢神経の障害に原因を求められます。
末梢神経障害の原因は多数ありますが。代表的な疾患は「糖尿病」です。
このために:
糖尿病患者さんで、アキレス腱反射の低下~消失が見られるなら、「糖尿病性末梢神経障害」が
強く推測されます。断定はできませんが。
糖尿病は合併症が怖い病気です。
多数の合併症がありますが。
神経障害がもっともはやく出現すると言われています。
このために、多数の合併症の検査をすべて、網羅的に行う前に、まずは「アキレス腱反射」を診ることが重要と思います。
極論ですが:
①自覚症状が皆無でも、アキレス腱反射の低下があれば、糖尿病・末梢神経障害が疑われる
②アキレス腱反射が正常なら、他の合併症・・・網膜症・腎症などはまだ出現していない可能性が高いのでは?と推測される
③糖尿病患者さんで、蛋白尿陽性なら、糖尿病による腎症と考えたいところですが。
アキレス腱正常なら、加えて、眼底が正常なら、その蛋白尿は糖尿病に由来しない可能性が大きいのでは?と考えて、精査を進めたい。
上記の「三杉仮説」を検証したいと思っています。
中間報告ですが;
現在、900人の一年間の患者さんのなかで、すべての合併症のデータが揃っている患者さん、300人の調査では、約80%が、神経障害⇒網膜症⇒腎症の順序に進んでいます。
残りの20%がどうして、この「順序」を踏まないのか?
考察したいと思っています。
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