【要旨】
講演を聞きに来ていただく多数の市民の人が経験しやすい「自覚症状」を提示して、内科医師はどのように考えているのかを「その本心」を内側からお話ししてオープンにします。胸痛・腹痛は日常生活で特によく経験する症状です。大半は大した疾患ではなくて、体力と時間の経過で改善します。しかし、稀には、自覚症状は軽いのに、実は「重症だった」というケースも含まれます。これが問題なのです。
重症・救急らしい自覚症状があって、実は重症であるということも稀ですがあります。
しかし、この場合は本人も周囲も「事態の重大さ」にすぐに気づくので救急受診と言うことになっ一般市民が対応を誤ることはありません。
困難なのは、軽い胸部圧迫感だけだったのに、実は「重症狭心症だった」ということはありふれて経験するのです。背中が痛くて肋間神経痛かと思っていたら、実は「解離性大動脈瘤破裂」だったということもあります。
他方、激しい腹痛なのに「ただの急性胃腸炎だった」ということもあります。
多彩な自覚症状と問診から、どのように検査をしつつ、診断に至るのかを、内科医師の立場から解説したいと思います。
例えば;、私自身ですが。昨春の右胸痛あり、肋間神経痛?かと思いましたが、レントゲンでは実は胸膜炎・肺炎・膿胸という重症で入院生活を余儀なくされました。
更に昨年末には、歩行で右腹痛あり、筋肉痛かと思いましたが、実は「大腸憩室炎」でした。自覚症状だけで診断をつけることは極めてむずかしい。他方、症状のある人の全員に検査をお勧めするのも過剰でしょうし・・・この辺が「悩みの種」ですね。
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